芥川賞受賞作、又吉直樹の火花(映画)がhulu(フールー)で視聴可能になりました。

が、あらかじめお断りしておきますが、火花は個人的にはおすすめと言える作品ではありません。

火花がhulu(フールー)で視聴可能に!

この作品名、「花火」なのか「火花」なのか、よく間違うんですよね。

ちなみに、上の画像もhanabiという名前でファイルにしてしまいました。(笑)

芥川賞受賞作「火花」の映画化

私は原作を読んでいません。

あれだけ話題になると逆に書店で購入しにくくて(なんとなく流行物好きなように思われるような気がして)アマゾンで購入しようかと思ったこともあるのですが、悪い評価のレビューを見ると期待外れになりそうな気もして躊躇していたところにhulu(フールー)で公開されたので、すぐに視聴してみました。

 

日本の映画でも原作が良ければそこそこ面白いですし、さらに俳優が良ければ尚更ですから、少し期待を込めて視聴したことは確かです。

 

ですが、正直期待外れ。なぜこれが芥川賞受賞?

 

そんな印象です。

映画「火花」のキャスト

火花の映画でのキャストはかなり豪華です。

菅田将暉
桐谷健太
木村文乃
川谷修士
三浦誠己
加藤諒
高橋努
日野陽仁
山崎樹範
hulu(フールー)より引用

個人的に菅田将暉は、若手俳優の中で一番好きです。桐谷健太も木村文乃も非常に好きな役者さんです。

それぞれの役者さんたちの良さはしっかりと発揮されているのですが、脚本というのかストーリーがすべてを台無しにしているように思えます。

火花のネタバレを含む感想

漫才師が書いた作品でありながら、冒頭のつかみがしっくりきません。

売れない漫才師の徳永(菅田将暉)が先輩漫才師である神谷(桐谷健太)と偶然出会い、神谷の天才性に惹かれた徳永が神谷に弟子入りするのですが、神谷のあのネタを見てどこに天才性を感じるのでしょうか?

 

映画での桐谷健太の演技が悪いわけでもありません。原作でも同じレビューがありました。

 

hulu(フールー)でも以下のようなあらすじ紹介があります。

神谷は、「あほんだら」というコンビで常識の枠からはみ出た漫才を披露。その奇想な芸風と人間味に惹かれ、徳永は神谷に「弟子にしてください」と申し出る。

人間味はともかくとして、常識の枠からはみ出すだけなら変人です。

実際、映画の冒頭はビーチで砂に埋もれて顔だけだした桐谷健太演じる神谷がタバコを吸っているシーンがあるのですが(原作にあるかどうか不明)、滑稽なだけで、確かに常識の枠をはみ出していますがただの変人でしょう。

それよりも、桐谷健太以外に誰もいない状態で「どうやってタバコに火をつけた?」などという余計な疑問がわいただけでした。

 

世間には受け入れられないものの、漫才師として光る何かを秘めた人物として神谷が描けていれば(そしてそれが読者や視聴者に伝わるならば)ストーリーに意味が出てきますが、弟子入りする意味がわからない状態ではストーリーとして成立しません。

それならば、いっそのこと気の合う人という人間味だけで二人が親しくし始めたという設定のほうが同じ漫才師なのですし納得できるくらいです。

 

そしてあの伝記を書かせたのはなぜ?

 

何かの伏線かと思いきや、そのまま放置です。

あえてこの伏線を回収した言えるのは神谷が最後に言ったセリフですが、あれは映画を見た人が感じるべきメッセージ性であって台詞にしてダイレクトに言ってしまっては興ざめでしょう。いずれにしても、最初の頃に弟子にする条件として出したくらいに重要な伝記をハッキリと伏線回収しないままで終わるのは気持ち悪さが残るだけではないでしょうか。

 

菅田将暉が演じる徳永たちが引退を決意してラストライブをした際の徳永は良かったです。

 

ここは徳永を菅田将暉にしたからこそ、その良さが際立ったように思うのですが、だからこそ、それならばなぜここを映画のエンディングにしなかったのか?

ここで終わっていたらもう少しこの映画も良かったかもしれません。

原作はここで終わりではないようなので、映画として原作とは差別化も出来て良くなったように思うのです。

 

そう思うと余計にラストライブの後が残念です。

 

アマゾンのレビューにもラストの神谷のオチがダメというものがありましたが、まったく同意です。

もはや型破りでも破天荒でもなく、常識の枠などという問題以前に、ただのアホに成り下がっています。

そんな神谷が最後に名言っぽく熱い台詞を言ってもしらけるだけですね。

 

もっとも原作には神谷が水着姿で馬に乗るシーンはないようですが、あんなシーンはある意味がわかりませんが、無くても大差なしでしょう。

途中の東京タワーの天辺に人が刺さっているシーンも不要。(これも原作にはないようです)

 

結論として、ますます原作を読む気が失せました。

原作の火花も期待外れに終わりそうですし、映画の火花は期待外れの火花をさらに劣化させたとも言えそうです。

唯一、菅田将暉、桐谷健太、木村文乃の三人がなんとか作品としての価値を維持してくれているように感じました。

もし他のキャストで火花を映画化していたとしたら・・・・・・想像するだけで見る気が失せますね。

 

非常に辛口な感想になってしまいましたが、良い評価をされている方々も多くいらっしゃいますので、好みの問題もあると思います。

原作を読まれていない方や映画も見られていない方はhulu(フールー)でご覧になってみて下さい。

仮に私と同じようにガッカリだったとしても「ガッカリだった」という答えが出るだけ、ずっと気になっているままでいるよりは良いのではないかと思います。

 

少なくともこのストーリーにとって今回のキャスティングは良かった(加藤諒も含めて)と思います。